MESSAGE FROM THE PRESIDENT
会社の始まりは私の夢物語からでした。
会社の始まりは私の夢物語からでした。世界中どこにでもある土砂を建設材料として使えたら、お金持ちの国もそうではない国も道路を作ったり、水路を引いたり、大雨に怯えることなくたくさんの人々の笑顔につながるのではないか、という夢物語です。
むろん「そんな事ができるわけがない」「そんな事ができるのだったらみんなやっているよ」「時間が経てば、泥に戻るのではないか?」「世界中にある土砂は、同じ土砂ではない」「固化する土砂もあれば、 固化しない土砂もある、そんな信頼性のない材料は使えないというのが 世界の常識」など、多くの方々から否定的な意見をいただきました。簡単ではないと思っていましたが、相当気持ちが沈みました。
一方で、日本を代表するような企業の方や大学の先生の中には、私の夢にご賛同いただいたり、助言等ご支援を頂いた方々も多くいらっしゃいました。
「土砂をやみくもに固化させても、何に使うかで必要な強度は 変わるし、無駄に強度を出すのは効率的ではない」「施工を合理化する 取り組みが必要」「施工の機械化」「固化材の種類」「要求される品質 には、強度ではなく浸水でも泥化しない土砂の有用性もある」「固化で きるかどうかではなくて品質をコントロールするノウハウが重要」など、 たくさんのご意見・ご要望が寄せられました。
インバックスグループの歴史は、ずっとその課題のひとつひとつにひたすら取り組み続けた歴史と言えます。一方で、課題を一つずつ解決していく中、私達の取り組みが多くの方々の関心を惹くようになりました。そして夢から始まった支援の輪はどんどん大きくなり、現在のインバックスグループに至っています。
弊社は2022年10月に、新社屋をさいたま市に建設します。新社屋ではこれまでのノウハウをラボラトリーとして具現化する予定です。これを機に、これまで培った技術やノウハウをさまざまな分野で活用できるよう、ビッグデータ*として解析し、新しい土木資材として世界中の土砂を活用したインフラ整備に貢献していきたいと考えています。
*ビッグデータとは「様々な形をした、様々な性格を持った、様々な種類のデータのこと」
株式会社インバックス 代表取締役社長