設立の目的
当社は約
20年にわたり
SBウォール工法の中詰め材である砂防ソイルセメントの活用を拡充させるため、数多くの配合試験データを基に技術研究を行い、徹底した品質管理のもと事業を展開してきました。
その間に砂防・治山*関連の防災施設の設計なども手掛け、土砂災害防止・軽減に取り組んできました。特に砂防ソイルセメントに関する技術は我が国において草分け的な存在であり、最先端を担っていると自負しています。
近年、想定を上回る自然災害が頻発しており、喫緊の課題としてレジリエントな防災対策計画・施設が各分野で求められています。当社では、これまでに培 ってきた技術を活用し、さらに河川や道路、港湾、海外展開をも視野におき、調査・計画から設計・施工分野の新しい事業展開に資するシーズ発掘のため、表記研究所を設立しました。
また、研究・技術的アドバイスを得ることが重要と考え、社外の学識経験者で構成される技術研究会を設置しました。
循環型社会を目指して
研究内容
① 土木業界における技術課題と解決方法に関する研究
土木業界における各種の堤防は、土質材料により構築されてきました。その土質は水に溶けて流れやすいもの、他の材料との攪拌が難しいもの等、様々な種類が存在しますが、これらにかかる課題解決のため、流動型ソイルセメントや転圧型ソイルセメントにおける品質コントロール技術に関する研究を行なっています。
また、寒冷地での施工方法の検討や、冬期施工を可能とする重機の開発等に関する研究を行っています。具体的には現在、北海道地域特有の気象や土壌を考慮したソイルセメントの利活用に関する研究を行っています。(北海道大学との共同研究)
さらに、大規模災害においては早急な道路等のインフラ整備が課題となっています。この課題解決の一つとして、現地土砂を活用するソイルセメントが挙げられます。ITR では現地土砂を用いた急速施工技術に関する研究に参画しました。[(一社)防衛施設学会 「現地発生土砂等による急速施工に関する技術部会」活動 ]
② 浚渫泥土の利活用技術に関しての研究
③ 濁水対策に関する研究
④ その他防災に関する研究
砂防・治山*以外の分野でもソイルセメントが活用できるよう、新たな工法と施工技術に関する研究等を行っています。